予防歯科

予防歯科とは？

予防歯科とは、虫歯や歯周病になってから治療するのではなく、虫歯や歯周病などのお口の病気を未然に防ぐことを目的とした検査や治療のことを言います。

歯は有限なので、一度失った歯を取り戻すことは出来ません。たとえ虫歯を治療して歯としての機能を戻せたとしても、耐久性が悪くなり再発する可能性も高いため、虫歯になる前の状態には戻らないのです。健康な歯を長く保ち続けるためにはこの予防歯科への意識を高める必要があります。

予防歯科のメリット

予防歯科には主に3つのメリットがあるのでご説明します。

1. 虫歯や歯周病を早期発見できる お口のチェックを定期的に行うことで、虫歯や歯周病を早期に発見することができます。
   虫歯を早期に発見できれば、治療はとても簡単で済み、治癒する可能性もあります。
2. 健康な歯を長く維持できる 虫歯は治療しても再発する可能性が高く、虫歯の度に歯を削ると徐々に失われていき、一度失った歯は取り戻すことができません。
   予防歯科を取り入れることで虫歯になるリスクを下げ、健康な歯を長く維持し続けられます。
3. 経済的負担が軽くなる 歯医者で検診を受けるのは費用が掛かるので、行きたくないという方がいるかもしれません。
   しかし、定期検診を受けているほうが、虫歯や歯周病になってから治療を受ける場合と比べると、長いスパンで考えたときに費用が抑えられます。

予防歯科の主な内容

予防歯科を取り入れることのメリットをお話ししましたが、予防歯科は具体的にどのようなものがあるのかをご説明します。

1. お家でのホームケア ホームケアとは、正しい歯磨きを行うことや糖質を摂り過ぎない食生活をすることなど、お家でできる予防のことを言います。毎日のホームケアを行うことで虫歯や歯周病になりにくくすることができます。
   しかし、どんなに予防で気を遣っている方でも虫歯や歯周病になってしまう場合があります。つまり、ホームケアだけでは「予防歯科」としては不十分だということです。
   ホームケアについて
2. 歯医者でのプロフェッショナルケア プロフェッショナルケアとは、歯医者で虫歯や歯周病の原因となるプラーク(歯垢)や歯石を専用の器具を用いて取り除いてもらうことです。
   通常の歯磨きでは落としきれない汚れを歯医者で落としてもらいます。プロフェッショナルケアには他にも、歯の再石灰化を促して初期虫歯を治癒したり、歯質を強化する働きのあるフッ素の塗布や歯磨き指導などが含まれます。
3. 定期検診 予防歯科で欠かせないのは歯医者での定期検診です。定期検診を受けていれば虫歯の原因となるプラークや歯石を定期的に取り除くことができ、もし虫歯ができていたとしても早期に発見して早期に治療を受けられます。
   自分の歯を長持ちさせるためにはこの定期検診がとても重要なのです。

予防歯科の意識を高めよう

日本では「8020運動」と言って、80歳で20本の歯を残そうという取り組みを行っています。8020運動が始まって30年以上経つ現在、達成率は半数を超えており、皆さんの虫歯への予防意識が徐々に高まってきていると感じます。

ですが、海外に目を向けてみると予防歯科大国であるスウェーデンでは日本よりもっと進んでいます。スウェーデンの人達からすると予防するのは当たり前のことで、小さい頃から予防歯科に取り組んでいるのです。

このように海外と比較すると「虫歯になってから治療をする」という考え方の人がまだ多い日本は、残念ながら遅れていることが分かります。予防意識が高まるほど、虫歯や歯周病のリスクは下げられます。

そのことを多くの人が理解し、行動することで日本での8020の達成率をさらに上げることができるでしょう。

記事の監修

あいおい歯科グループ
新宿駅前歯医者・矯正歯科
理事長

浜島 均

経歴

愛知学院大学歯学部 出身
愛知県済生会病院 歯科口腔外科 にて研修
同大学 顎顔面外科学講座 口腔先天異常学研究室 所属
一般歯科医院を経て
2019年 あいおい歯科グループ 新宿駅前歯医者・矯正歯科 開院

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