- レジンと呼ばれるプラスチックを使用
- 分厚めの作り
- 異物感が強い
総入れ歯について
総入れ歯とは
総入れ歯は、自分の歯が上下どちらかもしくは上下共に全て無くなってしまった場合に用いられる治療法です。総入れ歯にする事で、審美面を保ちながら嚙み合わせを良くし、食べ物をしっかり咀嚼して飲み込む動作が行いやすくなります。
歯が無い状態だと食べ物を食べるのも困難ですし、さらには見た目も良くないので、上下どちらかの顎の歯が全て無くなった際には、早めに総入れ歯にする事をおすすめします。総入れ歯は別名フルデンチャーとも呼ばれ、部分入れ歯と同様に種類がいくつかあり、それぞれ特徴も違います。
このページでは、総入れ歯について解説していきます。
総入れ歯のメリット・デメリット
メリット
- 審美性を保てる
- 発音が良くなる
- 食べ物をしっかりと噛むことができる
見た目の観点では、歯が全く無い場合と総入れ歯を装着している場合とでは、大きく異なります。
また、歯が全く無い場合、話す際に滑舌が悪くなり相手が聞き取りづらくなってしまいますが、総入れ歯をする事で滑舌の悪さをフォローする事ができます。
デメリット
- 自分に合っていないとサ行とタ行の発音がしにくくなる
- お手入れが面倒
- 何年かに一度作り直しが必要
自分に合っていない場合、サ行とタ行が発音しにくくなってしまいますが、入れ歯の調整を重ねる事で軽減できます。
お手入れが面倒といったデメリットに関しても、歯磨きをするのとさほど変わらない要領で出来ますので、慣れれば気にならないかと思います。
入れ歯のお手入れ全ての歯が抜けてしまった方は、まずは総入れ歯を検討してください
上記でデメリットも紹介しましたが、総入れ歯にする事は、歯が全く無い状態と比較すると、非常に大きなメリットがあります。
食事を例にとると、歯が全く無い場合、歯茎で潰せる程度の食べ物しか食べられなくなってしまいますし、しっかりと嚙んで飲み込まないと喉に詰まらせてしまう恐れがあります。
また、人と会話をする際にも歯があるのと無いのでは、聞き取りやすさが変わってしまうので、全ての歯を失ってしまった場合には総入れ歯を装着する事をおすすめします。
保険と自費の総入れ歯の違い
総入れ歯には保険内で治療できるものと、保険外診療(いわゆる自費診療)の総入れ歯があります。
保険と自費の入れ歯の違いは「どんな素材を使用しているか」になり、自費の入れ歯の場合は費用が比較的高額になるものの、違和感の少ない総入れ歯を製作することが可能です。
保険の総入れ歯の特徴
保険で製作する総入れ歯は、自費の物と比べて分厚い作りになっています。
そのため、温度を感じにくく「食べ物がおいしく感じられない」といったお声もよく聞きます。 また厚みの分だけ異物感も強くなってしまいます。
自費の総入れ歯の特徴
- 生体親和性に優れた金属で床が出来ている
- 保険の物と比べて厚みが薄い
- 自費のため保険より高額になる
自費の総入れ歯は床が金属で出来ています。そのため、薄くてもしっかりと密着させることができ、厚みが抑えられていて金属を使用しているので温度を感じやすいです。
また、その薄さから保険の総入れ歯と比べると異物感が少なく、快適に過ごしやすいと思います。
総入れ歯の種類について
プラスチック義歯
保険で製作する事のできる総入れ歯は、床も人工歯もプラスチックでできた物になります。
そのため作りが分厚く、他の素材の物と比べると経年劣化による変形がしやすいです。
コバルトクロム床義歯
床に金属を使用しています。
プラスチック義歯と比べると厚みが薄く違和感が少ないです。
チタン床義歯
他の金属にはない、生体親和性の高い金属素材のため、人体に優しいです。
また、チタン床義歯はコバルトクロム床義歯より4分の1も軽く、かつ耐久性にも優れています。金属アレルギーの方も使う事ができ、厚さが薄いため違和感が少なく、熱もよく通ります。
総入れ歯の製作の流れ
- 歯の治療 入れ歯の製作を始める前にまずは残っている歯の治療をします。 仮に上の歯は無くなってしまったとしても、下の歯はしっかりと治療をして活かす事で、上下共に入れ歯にするよりは嚙みやすさが悪くなりません。
- 型取り 型取りをします。総入れ歯では噛み合わせの位置を新しく決める必要がある為、ロウ製の咬合床と呼ばれる仮義歯を用いて噛み合わせの高さを決めます。
- 試適 完成一歩前にあたるロウ製仮義歯を実際に試適して、噛み合わせの高さが合っているか、唇の出具合などを最終確認します。
- 試適 完成した義歯(入れ歯)を装着します。出来たばかりの義歯は、違和感を感じる事もあるかと思います。それを少しずつ調整する事で患者様に合った入れ歯の完成となります。
上下総入れ歯の取り外し手順
入れ歯を装着するとき
上下共に総入れ歯の場合は、入れる時は上側を先に入れましょう。お口の中が乾いていると装着しにくいので潤いを保った状態で入れてください。
上側が馴染んだら下側を装着します。 下側もしっかり密着したら嚙み合わせの確認をして完成です。
入れ歯を外すとき
外す時はつける時とは反対に、下側の入れ歯から外します。前歯を親指と人差し指で挟んで、上に持ち上げる様にすると外れやすいです。
次に上側を下側の時と同じように外します。最後に洗浄して終了です。
記事の監修
あいおい歯科グループ
新宿駅前歯医者・矯正歯科
理事長
浜島 均
経歴
愛知学院大学歯学部 出身
愛知県済生会病院 歯科口腔外科 にて研修
同大学 顎顔面外科学講座 口腔先天異常学研究室 所属
一般歯科医院を経て
2019年 あいおい歯科グループ 新宿駅前歯医者・矯正歯科 開院
関連ページ
本ページに関連する内容が別ページにもあります。興味があればぜひご覧ください。
入れ歯について 部分入れ歯とは? 入れ歯のお手入れの手順 入れ歯に関するよくある質問